フリーキャッシュフローによる経営状態の見方

Image

フリーキャッシュフローとは会社が本業で稼いだキャッシュフロー(営業CF)と必要な投資を行い残ったキャッシュフロー(投資CF)を合計したものです。英語の頭文字をとってFCFといわれています。
FCFがプラスであれば、会社に現金が残ることになります。開発投資、株主への還元、借入の返済などに使うことができるので、経営状態が良いことを意味します。

FCFがマイナスだと会社の危機的状況かというとそうとは限りません。業績を上げるために設備投資や大規模な企業買収を行うと、営業CF以上の経費がかかることがあります。将来の営業CFを期待して投資をするので、一時的であれば、問題ありません。このような投資スタイルを先行投資といって、多くの会社が行っています。

ただし、先行投資をしても、毎年、営業CFが下がり続けて、FCFもマイナスが続くのであれば、会社の危機的状況の可能性があります。
また、FCFの金額が毎年、増大していれば、必ずしも良いとは限りません。このような状態は内部留保が増え続けていることを意味します。本来であれば、将来の設備投資や株主への還元を考えなければいけないので、会社の資産をうまく運用していないことになります。